「だって、草の腐ったようなニオイよ。臭くない?」

最終更新日:20210311|考察分析等上手く出来る人間では無いので様々な事を広く浅く、右、左、主義、思想、宗教、人種、ハダノイロ、カミノイロ、コトバ……等々に囚われず、簡単な感想や思った事を書いていく、メモを載せるような感覚で(だから矛盾や間違い、的外れも多々あるかも?)、そんな感じで運用していくブログ。物事に対して視野を広く、多面的、多角的に考える為に。ご連絡はコメント、または、ツイッターにどうぞ。当ブログの記事、文章、画像等の転載は禁止です。

~第1回~DRAGON ATTACK!(ドラアタ)氏と笹井隆司(笹井りゅうじ)氏__最終更新日:2018/5/17

最新(2018/5/17)

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~~注意!この記事を読むにあたって~~

 この記事は私個人の自己満足記事です。

 この記事に関して、アリスソフト(チャンピオンソフト)やスクウェア・エニックス他、関係者の方々に問い合わせる等の行為は絶対に行わないでください。また、関連楽曲を権利者に無許可で動画共有サイト等にアップロードするといった行為も絶対に行わないでください。

 当ブログでは比較動画等のアップロードは行っていません。

 当ブログに貼っている動画は公式動画です。

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 2014年1月6日、この記事の続編、第2回出来ました!

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 さて、本日取り上げるのは、知る人ぞ知る、        DRAGON ATTACK!*1」氏である。長年、チャンピオンソフトアリスソフト作品に外注で参加しているにも関わらず、一切表に出ない謎の作曲家。

 自分はこの人の作る曲が大好きである。Shade氏の曲もモチロン好きだけれど、ドラアタ(DRAGON ATTACK!)の曲はまた違った感じが出てて好きなのだ。ランスシリーズは最高、それ以外にも良曲がたくさんある。個人的には、『SeeIn青』の主題歌「心のツバサ」や『シェル・クレイル ~愛しあう逃避の中で~』のBGMも中々。しかし、最近はアリスソフトの曲=Shadeみたいになっていてあまりドラアタの話題を聞かない。悲しい。

 そのドラアタについて。彼は一体誰なのだろうか?

 2000年代後半という大分遅くにアリスソフトファンになった自分はその辺の事情に全然詳しくないが、気になったので少し調べてみた。そして、以下、この記事はすべて自分の憶測である。

 

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1.チャンピオンソフトアリスソフトで曲を担当=大阪(関西)出身?

2.とり*2に"ドラアタ兄さん"と呼ばれる=年上?今現在、40代後半~50歳を超えるような。        

3.        DRAGON ATTACK!        」と言う名前※DRAGON ATTACK!        」の名義を使用し始めたのは1990年代後半からである。

 ・HAL研究所『ドラゴンアタック』(1984年)から?

 ・Queen『Dragon Attack』から?  

 ・本名に「        DRAGON」="リュウ"が入る?

 

 うーん……これくらいか。全然わからない。普通にそこらによくいる作曲家の一人ではないのか。行き詰まる。こんな時は2chのレスやらニコニコ動画の関連した作品にされたコメントを見る。そこで、ひとつ気になった書き込み・コメントがあった。それは、

"アリスソフトの『ランス1』や『ランス2』の一部の曲は同社の『ちょっと名探偵』や『タウヒード』から流用されている。そして、その『ちょっと名探偵』や『タウヒード』の作曲をしたのはスクウェアの『ルドラの秘法』や『時空の覇者 Sa・Ga3』で音楽を担当した笹井隆司である"

という旨のものである。

 恥ずかしながら、自分は笹井隆司という人を知らなかった。なのでプロフィールや担当作をネットで確認した。するとプロフィールに生年月日が"1961年~”とあり、"大阪府出身"とあった。名前にも"リュウ"が入る。上の1、2、3それぞれにかすっていると言う事もあり、根拠としてはかなり弱いとは思うがクサイ気がした。これ以降、笹井隆司氏を中心として調べることにした。

 

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 まず、DRAGON ATTACK!氏がDRAGON ATTACK!        」という名義を使用するようになった時期について、1997年8月29日発売『かえるにょ・ぱにょ~ん』のスタッフロールに“雷丸改めDRAGON ATTACK!        ”とあったので、DRAGON ATTACK!        」名義はおそらく、1997年から使用している。ちなみに、名義を変更するきっかけになったのかはわからないが、クイーンへのトリビュートアルバム『DRAGON ATTACK a tribute to QUEEN』が発売されたのは1996年である。

 

 次に、笹井隆司がチャンピオンソフトで担当した作品や担当した前後の作品等について調べた。

 

 ・1988年(チャンピオンソフト

  『リトル バンパイア』、ミュージック:にいちゃん

  『ちょっと名探偵』、音楽:笹井りゅうじ

  『学園戦記』、ミュージック:にいちゃん

 ・1989年

  『タウヒード』、Music:笹井りゅうじ

 ・1989年7月(アリスソフト

  『Rance -光をもとめて-』、音楽:一太郎

 

 ここで1番に注目すべきは、「にいちゃん」。色々調べた結果……一切わからなかった。「にいちゃん」なる人物についてネットに何も出てこない。知る方法は、当時の会報やPCゲーム雑誌を読んでるチャンピオンソフト時代からのファンから情報を手に入れるか、「笹井りゅうじ」と「にいちゃん」の曲を聴き比べるくらいしか無いだろう。自分みたいに遅くにファンになった人間、音楽を聴き比べる能力が無い人間に知る手段は無い。なのでこの部分は泣く泣くスルー。誰かが語ってくれることを待とう……。

 1989年7月にアリスソフトブランドで初めて出された『Rance -光をもとめて-』以降、「笹井りゅうじ」と「にいちゃん」の名前は出てこなくなり、代わりに「一太郎」という人物=「DRAGON ATTACK!」が出てくる。

 現在配布フリーとなっている『リトル バンパイア』で"当時、このゲームを開発したスタッフ。"のBGM担当が「にいちゃん」ではなく「一?太郎」となっている。ということは、にいちゃん=一太郎=雷丸=DRAGON ATTACK!か。

 「一太郎」はその後も様々な作品を担当し、名前が「◯太郎」から「雷丸」を経て、「DRAGON ATTACK!」となる。Shadeが入社後はShadeが音楽を担当する作品が多くなりつつも、2008年までは割りとコンスタントに外注でアリスソフトの音楽を担当していたようである……が、発売当時ゲーム内容が散々な評価だったあの『AliveZ』以降、目立った活動はしていない。

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 調べてもまだまだ全然わからない。同一人物なのか?やっぱり違うんじゃないか。「笹井隆司」をネットで調べる。そうして出てきたのが下記の2つの笹井隆司氏へのインタビュー。1つは2009年9月、外国の音楽関係のインタビュー記事。もう1つは2011年6月、『サガ3時空の覇者 Shadow or Light』開発者スペシャルインタビューという記事である。

Original Sound Version » School of Rock: Interview with Squaresoft Composer Ryuji Sasai

サガ3時空の覇者 Shadow or Light | SQUARE ENIX MEMBERS

 2つの記事から気になる部分を抽出、引用。作曲論のような部分の分析や、笹井とドラアタ両氏の曲が似ている、通ずるものがある等は音楽に詳しくない自分にはよくわからないため出来ない。笹井隆司氏、DRAGON ATTACK!        氏のファンの方にお任せしたい。

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 音楽について、2つのインタビューから―

好きなバンドは ”Extreme” “Judas Priest” “Red Hot Chili Peppers” 好きなスタイルはMetal/Alternativeです。

ゲーム音楽というのは、好きに作ってくださいっていうのはあまりないんですよね。
シナリオだとか、企画の方がイメージを持ってたりするじゃないですか。
なので、どんな感じをイメージするかというのを聞いて、RPGであれば大体指示があるのでそれに沿って作ります。
あえて逆にこういう風に作りたいっていうものがある時は、改めて話を聞いて自分でいくつかサンプルを作って聞いてもらうという感じで進めますね。

ゲーム音楽の曲調というのは、わりと様式美的なものを意識しています。

『サガ3 Sol』で言うと、謎の男に関連する曲が2曲ありますが、初めに流れるイベントの曲「時空の狭間」よりも先に、バトルの「真・神戦」を作っているんですよ。
それは、イベントシーンとバトルシーンの流れがよくなるように初めにバトル曲を設計してから、イベントシーンの曲を作るようにということなんです。
一人で音楽を担当させてもらう時とかは良くやっていたんですが、曲と曲をちょっと関連付けています。
なので「決意の狭間」は、「戦」の後半部分をイントロに使用して、ちょっと関連付けたりしているんですよ。

ルドラの秘宝』以降意識していることなんですが、僕は荒れたような場所やシーンのところで、キレイな曲をかけたいんですよね。

 

 経歴を2つのインタビューから時系列順に―

ある時パソコンゲームの開発会社にグラフィックとして勤めていた知り合いから、バイトを勧められてまして……。

フロッピーにゲームをコピーして、箱詰めをするということを一日に数時間やっていました。ちょうどFM音源を積んだパソコンが出回り始めて、ちょっとまともな音楽が作れるようになってきたくらいの時期でした。それで、そこで作っているパソコンゲームに音楽をつけようという話になった時に、「そう言えば笹井君、バンドやってるんだったら音楽できるよね?」と言われ、できるかどうかもわからずに「はい、できます。」って(笑)。そこから、自分で全て勉強して作りましたね。
で、それでちょっと自信がついたので、パソコン雑誌を見て音楽スタッフを募集しているところに片っぱしからテープを送って。その後しばらくして、クリスタルソフトの藤岡さんから来てくださいと連絡がありました(笑)。

当時は特に組織に所属していないフリーランスでしたので、パソコン専門誌に広告を掲載していたソフトハウスやゲーム会社に片っ端からデモテープと履歴書を送っていました。そのうちの1つがのちに「サーク」を作るマイクロキャビンでした。

~PC用のゲーム音楽を沢山つくりました。正確なタイトル、曲数も今となっては不明です。どこに何の目的で使われたのかも不明な仕事も沢山やりましたね。スクウェアに入社する直前は1年間で300曲あまり作曲、データ打ちをしてました。

クリスタルソフトを辞めて、当時はフリーで色々やっていました。

一日16時間働くくらい仕事が多かったんですが、スクウェアに入られた藤岡さんから「君、そんな仕事の仕方してたら枯れるよ。」と心配されまして。「じっくり時間かけて制作できるような仕事があるんだけどやってみない?」と、スクウェアに音楽スタッフとして誘っていただいたんです。でも、あまりに忙し過ぎて一旦お断りしました。なので、実は『時空の覇者 サ・ガ3[完結編](以下、サ・ガ3)』って、フリーとして受けた仕事なんです。

~フリーの際に受けていた仕事が多くて、それが終わるまで入社を延ばしたんです。『サ・ガ3』の開発が終了して、開発メンバーが休暇に入ってる頃だったと思います。

退社後は名前を出さずにアダルトゲーム、パチンコ、バンドなどの曲を作曲、アレンジをしていました。

 

 まとめると―

・ゲームの仕事をやり始めたのは24、25歳頃?=1986年、1987年頃?

フリーランス=1988年、1989年頃?

クリスタルソフト時代=1989年、1990年頃?

フリーランス=1990年頃?~1991年

スクウェア時代=1991年後半頃?~1998年頃?

フリーランス=1998年頃?~

・2009年頃は"QUEENMANIA”というバンドに所属していた。2ちゃんねるの笹井隆司関連のスレを確認したところ、2013年現在は脱退。

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 DRAGON ATTACK!と笹井隆司の情報をまとめると――

 

・大阪出身、関西弁を話す、50代、QUEENやメタル系が好き。

ペンネーム等の偽名を使う必要性=アダルトゲーム業界では珍しくない。それ以外の理由、偽名を使わなければならない・使わざるを得ない事情があった?アリスソフトで常に外注なのは理由がある?

アリスソフト作品にて、DRAGON ATTACK!        」の名義が使用されたのは1997年からであり、それ以前は「◯太郎」、「雷丸」名義である。

・『ルドラの秘宝』(1996年)の作曲(60曲を悠に超える)を手がけながら他社作品の作曲をこなすというのは無理があるのではないか。

・"スクウェアに入社する直前は1年間で300曲あまり作曲、データ打ちをしてました。"

スクウェア在籍時、関わった作品自体はさほど多くない。

・1996年、アリスソフトから「DRAGON ATTACK!」が関わった作品は1本も出ていない=ゲームに使用される音楽等はゲームが完成するよりかなり前に完成している……はずなので、単純に比較は出来ない?

・『ランス 光をもとめて(ランス1)』等で曲の一部をチャンピオンソフト時代の作品から流用したにも関わらず、スタッフに「笹井りゅうじ」の表記は無い。

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 ……以上である。

 上に書いたことを改めて見直すと、弱い。判断するには根拠に乏しい。決定打が無く、憶測の範囲を出ない。チャンピオンソフトでの笹井氏の曲も、"パソコン専門誌に広告を掲載していたソフトハウスやゲーム会社に片っ端からデモテープと履歴書を送ったそのうちの1つ"というだけで、両氏は全く関係無いという可能性も十分ありえる。

 結局、ハッキリせず、モヤモヤとしたまま、この記事は終わり。最近、アリスソフトのファンになり『ルドラの秘宝』もやったことない自分がなぜこんな記事を書いたのか。ドラアタの曲が好きで、気になったからだ。そして、あれだけアリスソフトで曲作ってたDRAGON ATTACK!の話題がネットで出てこないのはあまりにも……。どこをみても今はアリスソフトの音楽=Shadeとしか書いていなくて、寂しい。

 

 笹井隆司氏は前述の外国からのインタビューに対してこうも語っている。

~僕は昔話をするのが嫌いです。しかし、その時期その環境でなければ作り出す事の出来なかったものがあるということ、それは率直に認めなければならないと思います。子供の頃プレイしたゲームを大人になっても憶えていてくれること、今、曲そのものを評価してもらえること、やっぱり嬉しいです。

 

 “僕は昔話をするのが嫌いです。”

 

 …………その笹井隆司さんの言葉を踏まえた上でここで書いた内容について考えてみると、この記事の存在は決して好ましく無いだろう。それぞれのファンの方やネット他の反応次第では記事自体削除するべきだと思う。そして、まず何よりDRAGON ATTACK!さん本人や笹井隆司さん本人がこの記事で不快な思いをしたなら、迷惑を被ったなら、それを公の場でコメントしたなら、記事は全て消すべきだ。

 この点に関して意見等いただけたら嬉しい。参考にします。

 

 同一人物かどうかはわからない。しかし、両者とも再評価されるべき人物であることは確かである。出来れば、笹井隆司氏が表舞台で作曲家を、DRAGON ATTACK!氏がまたアリスソフトで音楽を担当することを願って、この記事が両氏の復活に繋がることを願って、やまない。

 

 以上。敬称略。

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DRAGON ATTACK!氏と笹井隆司氏の曲については第2回にまとめましたのでそちらをご覧下さい。

下記が第2回となります。

 他、アリスソフトの配布フリー対象となっている作品のBGMモードからDRAGON ATTACK!氏の曲を聴くことが可能である。また、DRAGON ATTACK!氏が音楽を担当したゲーム『ランスⅥ-ゼス崩壊-』や『AliveZ』等々のCDがアリスソフトオフィシャルショップにて1000円から、iTunesにて900円から販売されている。興味がある方は是非。

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・2013年9月19日追記

 記事を一部修正。「DRAGON ATTACK」氏の表記をアリスソフト公式サイト内での表記と同様の「DRAGON ATTACK!」に修正。

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・2013年9月24日追記

 記事を一部修正、追記。一部参考文献に「※18歳未満閲覧禁止」の一文を追記。動画を追加。リンクを追加。

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・2013年9月25日追記

 記事を一部修正、追記。

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・2013年10月1日追記

 引用文を追加。記事タイトルを『DRAGON ATTACK!氏と笹井隆司氏』から『DRAGON ATTACK!氏と笹井隆司(笹井りゅうじ)氏』に修正。

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・2013年10月10日追記

 「にいちゃん」について追記。

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・2014年1月4日追記

 記事を一部修正。

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・2014年1月20日追記

 DRAGON ATTACK!        」の名義を使用し始めた時期について追記。

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・2014年11月29日追記

 記事を一部修正。

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・2015年9月8日追記

 『ドラゴンシンカー(仮)』について追記。記事に追記・一部修正。

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・2015年9月9日追記

 記事に追記・一部修正。

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参考文献

 

アリスソフト 公式サイト※18歳未満閲覧禁止

ニコニコ動画

サガ3時空の覇者 Shadow or Light | SQUARE ENIX MEMBERS

サガ3時空の覇者 Shadow or Light オリジナル・サウンドトラック | SQUARE ENIX

リトルナイトカーニバル

ErogameScape -エロゲー批評空間-※18歳未満閲覧禁止

Original Sound Version » School of Rock: Interview with Squaresoft Composer Ryuji Sasai

SQUARE ENIX SaGa Series 20th Anniversary Original Soundtrack -PREMIUM BOX-

2ちゃんねる

笹井隆司‐Wikipedia

*1:他に「~太郎」、「雷丸」など。

*2:アリスソフトの元シナリオライター。2009年退社。現:六花梨花。最近では『ぎゃる☆がん』や『DISORDER6』等の家庭用ゲームにライターとして参加している。